適材適所

今朝は日本のコンサルタント会社と千朝、遥がオンライン会議をしていた。 Googleアナリティクスを使ったアクセス分析のための設定方法を先方の技術者に指導するためだ。 遥はこの半年、日本のGoogleアナリティクス支援チームに入ってGoogleの技術について毎日みっちり習得し技術力を上げている。 すでにオンラインで日本のクライアントに対しての技術支援業務も任されるようになった。 ADHD気質でいろいろなことを並行してこなすのが苦手。 日本で最初に就職した印刷会社でも「できない奴」「使えない奴」と先輩や社長からもずいぶんイジメられてきた。 オイラの会社に入社しても複数のプロジェクトを回すマネジメントはあまり上手くなかったので、 「オンラインで日本の技術チームで働く」 という新たな場所を彼に作ってみた。 一つのことを論理的に深く掘り下げるのは得意なのでこうした高度な技術業務は彼にハマった。 使えない奴が日本の会社では 「山森君の活躍がすごい」 と話題になるほどになった。 そして今、日本の会社に世界最大のファーストフード企業からGoogleアナリティクスを使ったデータ分析の業務依頼が来た。全てのやり取りは英語。 ところが悲しいことに日本には英語が話せる技術者はほとんどいないのだ。 「これは遥さんにお願いするしかない」 印刷工場の作業室で罵られていた彼の逆転人生が始まる。