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Tag: ビジネス

コンペっていう仕組み

明日提出期限のプロジェクトコンペの提案書、3週間かかってようやく作り終えたんだよ。Wordで55ページ。これだけ頑張って作っても負けたら終わりなんだから、コンペっていう 「発注側だけに有利なこのシステム」 なんとかなんないのかね。 ひどいコンペになると各社の提案と予算を見てから 「やるかやらないか決める」 なんていう「コンプライアンスなんて言葉使うんじゃねーよ」って言いたくなる会社も結構あるからね。 例えば公正取引委員会でコンペは業者からコンペ主宰者に対して一定の費用請求権を認めるとか。そうすれば「とにかく頭数だけ集めろ」なんていうコンペは無くなるし、事前に社内で予算承認を取ってから進めるようになるはずだ。 でもそもそも「入札競争」ってのはそういった法律を作っている政府、行政自身が実施していることだからいつまでも改善はされないよね。

とても大きい会社

とても大きな日系企業のマレーシア支社と小さな仕事をしていて、とても気に入ったからということでとても大きなプロジェクトのコンペに参加することになったんだけど、よくよく考えたらオイラの会社はとても小さくて誰も知らないから、とても大きなこの会社の本社は選ばないだろう、とコンペが始まる前に言われたよ。 とても切ないよ。 アメリカなら100億円の仕事でも気に入られたらベンチャー企業だってちゃんと勝てるのに。ビルゲイツがガレージで始めたOSをIBMが採用したように。。 コンペの相手は日本最大の電気機器会社と日本最大の商社なんだけどね。 それをアリのような小さな会社がサービスの良さで打ち負かすっていうストーリーを作りたかったよ。。

仕事は会社でしろ

昨日は朝から病院で人間ドック。平常時は一時帰国時にカミさんの実家のそばの病院で受けるんだけど、なかなか戻れそうもないのでバンコクの病院を予約した。日本の検診パッケージには含まれていない骨密度検査なんかもあってコスパが高い。結果をもとに担当医の問診を受けたんだけど、数値一つ一つ丁寧に説明してくれて期待以上の対応だった。 検診結果は概ね良好、精密検査などを受ける項目はなかったのでホッとした。腎臓の数値が正常範囲を超えているのでやはりもっと水を飲まなきゃいけない。 検査の結果が出るまでの間、カミさんと一緒にランチをとるためシーロムの街に出た。昼食時のビジネス繁華街。コロナでほとんどの会社が政府から在宅勤務要請を受けている中、街を歩いているのは 日本人サラリーマン ばかりだった。普段は賑わうタニヤ通りもシャッターを閉めた店が多い。客席の25%しか使えない規制があっては営業する方が赤字になるという判断だろう。それでも入店した店の客はほぼ全員日本人サラリーマンだった。 海外支店でもリモート勤務が許されない日系企業の日本人社員。日本企業の在宅勤務率が高まらないわけだ。緊急事態宣言が出ても相変わらず通勤電車は「満員」だというのだからDXはまだまだ遠いのだね。

テレビを見ない人々

NHKの調査機関によると、 「10~20代の約半数、ほぼテレビ見ず」 という調査結果が出た。テレビ離れは5年前から全ての年代でどんどん増加している。 ウチも日本のテレビは海外から見られるようになっているけど、民放番組はほとんど見ないね。見るのはもっぱらNetflix。息子は30代だけど確かに全くテレビを見ない。録画を除けばテレビは指定された時間に番組制作者が組み立てたコンテンツを見るというスタイルだが、スマホなら自分の空いた時間に自分で組み立てたコンテンツ(好きな芸人のコントの後に好きなアニメを2話とか)を見ることができる。手が離せなくなれば画面をタップするだけでコンテンツは待っててくれる。 その時間帯にその番組を見るのがライフスタイルにまでなればそれはテレビの強みでもある。いつでも好きな時に見られるYoutubeで笑点やサザエさんやちびまる子をわざわざ見ることはないけれど、日曜日の夕方はなぜかチャンネルを合わせてしまう、という家庭は多いのではないだろうか。 放送局も視聴者がいなければ広告価値がなくなり、広告主がつかなくなる。そうなると経営できなくなるので、TBSとテレ朝が合併とか、放送時間帯は朝とゴールデンタイムの5時間だけであとはネット配信による課金視聴とか、いろいろメディアのあり方も変わってくるはずだ。 まさかテレビが消える時代が来るとはね。

なんか怒られた

昨日、某日系クライアントと打ち合わせがあった。 今までは先方の責任者と担当者2名の日本人とオイラとでやり取りをして来たのだが、プロジェクトが具体的な領域に入ってきたので昨日初めてローカルの女性担当者が参加した。 あるシステムの仕様について先方社内で方針変更があって、日本人2人はそれを共有、対応策について協議する意図でこの会議を招集したのだが、オイラが 「仕様の前提としていたものが変わるため・・・」 と説明を始めた途端、このマレーシア人の女性担当者が中国訛りの日本語で 「なんで、そういう前提で進めてきたですか? 勝手に前提決めるのはおかしじゃないですか!」 と噛み付いてきた。 これに慌てたのはオイラじゃなくて先方の日本人担当者 「いや、勝手にじゃないよ、今までこちらがそういう話をしてきたのだから、そんな言い方は失礼でしょ!」 と激昂。 上司の日本人が 「まあ、まあ、それちょっといいじゃない」 と穏やかに取りなそうとしたが部下の日本人は引き下がらず 「いや、よくないですよ、いきなり事情もわからずそんな言い方しちゃダメでしょ」 と怒りが収まらない。 オイラの方が恐縮してしまった。 結局上司がなんとかその場を収めたが、なんとなくその後の打ち合わせが気まずくなった。 日本人と現地スタッフがチームになっている海外の会社ではあるあるなんだけど、社内でのコミュニケーションがうまく取れていないことが多い。日本人であるオイラが先方の日本人と、ウチのローカルスタッフが先方のローカルスタッフと、それぞれ分かれてやり取りしながら進めていると全然違う指示で動いていたなんてことはよく起こるし、先方社内で意思疎通できていないと、ベンダー側でその間を取り持つ、なんて余計な作業も発生する。 それにしても自分が初めて参加した外部との会議でいきなり取引先を叱り付けるってどうよ、って思うと今後の雲行きに不安が残る。

産後中継

昨日タイ人スタッフのTeeに男の子の赤ちゃんが生まれた。午前中のスタッフ会議には出席していたが、午後は病院へ行き出産に立ち会っていた。 そして今日の社内打合せでは病室から実況中継。参加していた娘からは 「出産後の病室映すなんて日本じゃないわー」 ってメッセージが飛んできた(笑)。 育休ってのもあるけれど、「仕事するのか、しないのか」の二者択一ではなくこういうみんなで見守りながら仕事続けるってのもあるよね。DXで新しいライフスタイルの可能性をいろいろ試していこう。

世界祝日構想

マレーシアは今日からハリラヤプアサ。1ヶ月の断食明け、マレーシア最大の祝日。 マレーシアのスタッフは「正月気分」を味わいたいのだけどタイは何の祝日でもない平常運転なので仕事のやり取りが飛ぶ。マレーシアの日系クライアントへのメールもタイから容赦なく 「今日中にコンファームしてください」 と赤字で飛んだ。マレーシアのスタッフもチャットで呼び出されるから事実上業務をすることになる。 同様のことがタイでも起こる。 業務がオンライン化すれば地理的制約がなくなり、国境も関係なくなる。 関係者全員が一斉に休む、ということがないからずっと労働するものが出てくる。 そこでDX時代に合わせて休日を少しずつ世界統一させていったらどうよ。 例えば日本では5月1日や12月25日は祝日扱いじゃないでしょ。でも世界的には休みの国がマジョリティじゃない。だからそういうのは祝日にして、その代わり山の日とか海の日とかよくわからないローカル祝日を元に戻す。 それぞれの国にそれぞれの文化や習慣があるから記念日は妥協できないのはわかるんだけど、これから越境業務が当たり前になってくると絶対問題になると思う。 まあ世界中の休みが重なって地球規模で人が移動したらヤバいってのはあるだろうけどそれもなんか知恵出せばね。

最近バンコクのレストランや居酒屋から 「デジタルマーケティングをやりたいので相談に乗って欲しい」 という会社のウェブサイトへの問い合わせが多い。オンラインでどうやって集客するかが死活問題になっているんだろう。でも中には 「とりあえず1ヶ月タダでやってもらえませんか? それで成果が出たら取引するかどうか考えますので」 という勝手な要求もあって、そういうのはすぐにご辞退申し上げることにしている。自分のお店でさ、 「とりあえず今日10人、タダで食べさせてくれる? それで味やサービスが良かったらまた来るかどうか考えるから」 って言われて 「へい、よござんすよ!」 って答えるのかよって言うね。 まずそう言うお店は広告打っても繁盛しないと思うよ。

チャイナリスク

ウチの親父は90歳で、すでにビジネスからは引退しているが、ほんの数年前まで自分の貿易会社で中国、マレーシア、オーストラリア、ギリシャなどから製品を輸入する貿易商を営んでいた。 定年前に独立して貿易会社を始めるまでは繊維系の専門商社や百貨店のバイヤーとして香港や北京、上海に長く駐在していた。実家の本棚にはありとあらゆる中国と香港の書籍が並んでいて中国とのビジネスではテレビで解説したりするほどだった。自分の人生のほぼ全てで中国と香港に関わってきた人である。 そして中国に騙され続けてきた人でもある。 どんなに現地に通って、現場の中国人たちと関係を築いて、時間をかけて商談をし、商品を確認して発注しても、東京港に届いた品物は偽物だったり、腐っていたりした。 「まだあと50年は中国と本当の意味で仕事ができるようにはならないだろう」 現役時代の親父の口癖だが、あれからもう50年近く経っている。それを目の前で見聞きしてきたオイラは自分が独立しても中国とのビジネスには極めて慎重でいる。少なくとも自分の判断で中国に拠点を出すことはしない。 ここしばらく急速に中国の脅威が増し、米中対立も先鋭化している。中国の拠点で開発業務を行なっていたLINEが、「ユーザー情報が中国内で閲覧できる状況だった」として日本国内で大変なバッシングにあっている。 その余波もあって中国の拠点や提携会社を持つ日本の会社は現地開発ができにくい事態に陥っている。そしてチャイナリクスの受け皿は東南アジア。これを歴史上、なんどもなんども繰り返している。 リソースも豊富で人口も世界一。魅力的な市場としてついつい進出したくなるが、それはそれは難しい市場なのだ。

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