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Tag: ビジネス

オイラの原点

久しぶりにクアラルンプールを車で取引先に向かいながら、 「マレーシアが自分のビジネスマンとしての原点」 なんだと思い当たった。日本で就職してガムシャラに動いていた自分は「仕事」という意識はあったが「ビジネス」という認識は希薄だったと思う。 31歳でマレーシアに渡り、ゼロからビジネスを作っていくという経験を初めてしたわけだ。バンコクではすでにある程度の既存ビジネスがあり、それをどう維持していくか、拡大していくかというフェーズになったが、あの頃のマレーシアは本当に何もなかった。 昨日フェデラルハイウェイを走りながら、急にあの時の「感じ」に包まれてそれがわかった。 不安と緊張とドキドキとワクワクで張り裂けそうになっていた。 思い出せて良かった。

新規採用

先週、今週と日本人2名の新規採用をした。 これがとても新しい雇用形態で、2名のスタッフは日本在住。業務は全てリモートワーク。2人ともzoomで面談しただけで、実際に会ったことはない。 リモートだし、タイと日本には2時間の時差があるので就業時間9時から5時というルールもない。クラウド上の業務シートに働いた時間と業務内容を記載するだけ。早朝に働こうが夜中に働こうが、指示された仕事をこなしてくれれば良いだけという話。 日本人雇用なのに煩わしいワーキングパーミット申請や更新作業も一切不要。オフィススペースやデスクも通勤手当も住宅手当も必要ない。 今回はたまたま日本在住者だったが、ベトナム在住だろうとインドネシア在住だろうと何の影響もない。さすがに欧米だと時差でコミュニケーションがちょっと辛いけど、それでもあり得る話ではある。 こんな採用の仕方で会社が経営できるのも新型コロナによる働き方変革によるものだ。ここに更にメタバース空間が絡んでくると、もはや「領土だ、侵略だ、防衛だ」と騒いでいるのが相当時代遅れな話に見えてくる。

オフィスの片付け集合

来月から新オフィスに引越しをすることになり、昨日は社内清掃。 リモートの定着を前提に全員分のデスクは撤廃、少人数のワーキングデスク以外はミーティングスペース、LIVE撮影スタジオスペース、プランニングなど用のカジュアルなデスカッションスペースに変えることでコスパを上げようという目論見だ。 超久しぶりにスタッフ全員が出社して、廃棄、寄付、持ち帰りなど整理をするのだが、これが本当に楽しそうにやっていて懐かしくなった。 書類は、時が止まったかのように2019年までのものばかりだが、それにしてもオフィスではこんなに紙を使って、それを山積みしていたのかと今更ながら思う。 クライアントである某日本国政府の出先機関などは「すべての提案書は7部ずつ印刷して提出すること」を要求しているが、こんな時代錯誤な規則は撤廃されないものか。 そんなことをボヤきながらも、棚の奥から懐かしい写真や制作物が出てくるといちいちみんなでワーキャーするので、作業が捗らない捗らない(笑)。

仏作って魂入れず

ブランディングって莫大な金や労力かけて作り上げていくって書いたけど、それこそ社名やロゴの使い方だけで分厚い本1冊くらいになるのは当たり前。ウチもクリエイティブの制作やウェブサイトの開発などをするときは事前にクライアントの本社から 「ロゴ使用ガイドライン」 なる資料が送られてきて、クリエイターは細心の注意を払ってミクロン単位の仕事をする。 だけど、それがブランディングだと勘違いしている企業マーケッターはとても多い。 ある日系クライアントの本社のウェブサイト開発をしていた時の話だけど、サイトのデザインに関してはフォントや色味、ポジションなどそれこそ0.1ミリ単位の修正指示が来るんだけれど、こちらから 「お客様が迷った時にすぐにお問い合わせができるよう【お問い合わせ】ボタンを目立つところに配置しましょう」 と提案すると 「目立ってすぐにお問い合わせが来るようになると面倒で困る」 と却下されたことがある。 日本企業のブランディングなんていまだにこの程度のレベルなのだ。 やはり企業も形ばかりじゃなく、魂を入れないとダメだよね。

小学生が切り盛りする店

スクムビット23にあるIWANEカフェは日本人にも人気のカフェテラスだが、週末カミさんと昼飯を食いに出かけてみるとスペースをシェアする形で丼もののお店がオープンしていた。 家系ラーメン店主のように腕組みをした子供がシェフだと謳っている。入店すると小学校5年生くらいの子がすぐにメニューの説明をしてくれた。注文を終えると彼はカウンターに座ってノートPCを開き、自分のお店のウェブやSNS、そのアクセス状況などを解析ツール使ってチェックしていた。 デジタルの世界ではタイが日本を追い抜いてもうどんどん差が開いていくな、これは(笑)。 そして今日は結婚記念日なのでバラのブーケを贈った。 雪の降る神田カトリック教会での式から、37年も経ちました。

森のオフィス

日本のパートナー会社がオフィスを改装した。有楽町駅からすぐ、という一等地のワンフロアで150人くらいが働いていたが、リモートワークでほとんどの社員が出社不要となり、オフィスの意義やあり方が問われた。 「森のオフィス」をコンセプトにワーキングスペースというよりはコミュニケーションスペースという趣でデザインされている。すでに社員全員が出社して同時に働けるデスクもPCもない。仕事は「好きな場所」でやる時代になったのだ。 大きなフロアスペースにデスクを集めた細長い島がずらっと並んでいる、といったオフィスはどんどん古臭い過去の遺物になりつつある。

サイバー攻撃

トヨタの主要取引先がサイバー攻撃を受け、トヨタ本体の生産が止まっていることを受けて、各社ともサイバーセキュリティの点検が呼びかけられている。 と言ってもセキュリティは「鍵をかけ直したか?」で強化できることではなく、お金がかかることだから中小企業は大変だと思う。 オイラの会社も何年か前にトヨタの取引先と同じようなサイバー攻撃を受けた。この攻撃は絨毯爆撃的に仕掛けられるので、会社の規模には関係ないのだ。 「お前の会社のサーバーの中にある共有ファイルに全て鍵を掛けてアクセスできなくした。解除して欲しければUS$3,000払え。」 とメールが入った。 幸い会社の共有サーバーには重要なファイルが入ってなかったし、バックアップも取ってあったため被害はなかったので、そのまま脅迫状は無視してサーバーエンジニアチームがセキュリティの強化を実施した。 しばらくすると 「返事がないけど、ほんとにファイルを消しちゃうぞ。いいのか? いや、心配するな、今回だけ特別にUS$2,500にまけてやろう」 と値下げのメールが来たからね。 車メーカーの取引先なんて今頃ようやく「EV化で俺たちヤバくね?」って言い始めてるって先週報道番組で見たくらいだから、サイバーセキュリティなんてわからないだろうからな。 トヨタの生産を止めるって大問題だものね。

仮想出社

昨日はマネージャーのTeeがセッティングしたメタバースオフィスに出社してみた。 なんか真ん中にいるハゲがめちゃオイラじゃん(笑)。一人だけこっち向いてるナイが怖い。 現在はPCやスマホからアクセスしているけれど、VRだと実際にその空間にいる臨場感が得られるようだ。いろいろなプラットフォームを体験中。

よくわからない黎明期

マレーシアに着任して間もない1993〜1994年頃に「インターネット」というのが世界を大きく変えるらしいという話が出始めた。その時いろいろなメディアや専門家による「インターネット」は 「世界中の人々が繋がって、何か知りたいことがあるとリアルタイムで誰かが答えてくれる」「ホームページなるものがあって本のページのように情報が閲覧できる」「パソコン上に書いた手紙が電子で相手に届く」 といった説明がされていて、実際のところまるでよくわからなかったし、きちんとユースケースを説明できる人もいなかった。 きっと、その当時世界で最もインターネットの知識を持った人ですら、のちにマークザッカーバーグのような人が現れてFacebookといったプラットフォームを作って世界中の人が自分たちのコミュニティを形成するなんて想像できなかっただろう。 メタバースやNFTが今そんな感じ。 可能性がデカすぎて誰も全体像を結べない、そんな黎明期だ。 インターネット黎明期に「早く何か始めた人」の多くがネット億万長者になった早い者勝ちを体験してきているので、今回も多くの企業やベンチャーが動いている。 NFT(所有や売買の履歴を証明できる技術)を取得して、あるチームが制作したクリプトパンクスと名付けられた1万個の「顔」。 この顔アイコンはデジタルであるにも関わらず、ゴッホの絵のように本物だけの証明書が付けられるようになったことで「所有」することができるようになった。それがマーケットで価値を認められ、「デジタルの所有」という話題性もあって最も高額な「顔」は8,000万円で落札された。そして、下の青白い顔の2つの顔は、8億6700万円で売買される。 いや、もう何が何だか、世界では何が起こっているのかついてこれないでしょ(笑)? でもね、ついてこないとダメなのよ。デジタル技術による情報格差が貧富の格差に繋がっていく時代、厳しいね。

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