常連

インニョンは大好きだ。だから初日はすぐにおっちゃんのインニョンを食べた。だけど、メニュー豊富なマレーシアンチャイニーズの屋台では食べたいものがいろいろある。 朝飯を食べにいくいつもの飯屋。ここには二つの屋台があって、この写真の左側に見える店と 赤いTシャツを着て朝飯を食っているおっちゃんの店。 で、今朝はおっちゃんの店のインニョンじゃなくて、上の写真の店のミースープが食べたかった。油物が続くと、鶏がらスープの優しい味が食べたくなる。 ここに貼ってあるこのミースープだ。ところが、オイラが歩いてやってくるのを見つけた赤いTシャツのおっちゃんが、自分の朝飯を中断して席を立ち 「わかってるよ、インニョンだろ?お前も好きだなw」 という顔をしてキッチンの前に立ったのだ。オイラは 「いや、今朝はミースープが食べたいからあっちの店で」 と言えず、力のない作り笑顔をして 「あぁ、イ、インニョン」 と言ってしまう。ミースープ食べたかったなーと思いながら。 せめて今日はいつものテータリ(ミルクティー)じゃなくて、別のものにしようと心に決めた。なのに、まだ何も注文してないのに、店のおばちゃんが 「わかってるよ、テータリだろ?お前も好きだなw」 という表情も見せずに、黙ってテーブルの上にテータリを置いていった。テーブルに自動的に並んだインニョンとテータリ。 ああ、なんだろ、こういうのがマレーシアのチャイニーズなんだよな。すごく優しくていい奴ら。しかし、このままだと、オイラはこの店でこの「インニョン・テータリ定食」しか食えなくなってしまう。それはダメだ。どこかで 「今日はね、違うの!」 ってはっきり言わないと。 そう思いながらもう何年も経ってるなー、としみじみ思いながら 今日も完食して彼らに「お前も好きだなw」と思わせてしまうオイラなんだ。