琥珀色の誘惑

Name: 朝田 光 (2004年4月2日)

Date: 04年4月02日 17時03分34秒

どうしてこうじっとしていられないのだろう。これが仕事だから?今週も旅から旅が始まった。今ダナンにいる。明日はハノイ、土曜日はハノイからホーチミンへ帰ってそのまま車に乗り継ぎファンティエットへ。まるでハツカネズミが回転レールに乗って走っているようなものだ。もう一歩で50歳になるこの身の上としてはハツカネズミ生活も考え直さなくてはいけないのだろうけど、体のリズムがすでにそうなっている。こんなことしていて日本に帰ってまともなサラリーマンができるのだろうか。本当に心配である。あの旅行作家椎名誠でさえもう少し余裕のある旅をしているのではないだろうか。

最近ウィスキーの消費量も増えてきた。自分で強いとの自覚が無いのだが、この間はゴルフの後韓国のジンロを8人で痛飲して、結局その夜約束のディナーに現れたのは4人。そしてそれでもウィスキーを飲んでいたのは私一人。来なかった4人と参加した1人はゴルフから帰ってトイレとベッドの往復だったと聞いているが、私はただ昼寝をしただけ。ディーラーと付き合っているとどうも体質さえ変ってくるのかもしれない。
こんなことがあり、最近は一人でポツリポツリと飲むのが好きになってしまった。本当はラウンジなんか行かずに渋いカウンターバーかなんかで飲んでいたいのだが、サイゴンには良い場所が無い。かつて昔は尼姉がいたころの「BAR AMAGASAKI」が本当に良いカウンターがありそこに良く通った。女の子も隣に座らずカウンター越しに接待してくれる。また話したくない時もほって置いてくれた。そのころの尼姉は他の客の接待に忙しく、朝田の相手など鼻からする気も無くほっておかれたのも良かったのかもしれない。そこで一人でボーっとしながら飲むことを覚えた。



もちろんこのようなカウンターバーがサイゴンに無いわけではない。他にラウンジ系で2件同じようなカウンターの店もあるが、どうも私の肌には合わない。こちらは女の子をからかいに行くのが主たる目的ではないので、あまりベタベタとされるとこちらが嫌になってくる。本当にワガママな客である。こちらの雰囲気を微妙に感じ取ってたまにはほっておいてくれる良いバーが無いものか、この頃贅沢な悩みに心が揺れる。

最近の船宿にしても尼姉にしてもサイゴンでのストレスにつぶされそうになっている。この間も船宿はルームサービスを早朝に注文されたらしい。今度はお粥で、彼女嫌と言いながら根っからの商売人で、ウーロン茶はお付けしますかと注文をさらにプッシュしたらしい。こう書けば逞しくサイゴンで生きているように聞こえるがその実は繊細で常に将来のことで悩んでいる。かく言う私もこのままのサイゴン、どうなるのかと思うときも多い。

海外でしかも単身で生活していると色々と余計なことに悩んでしまう。落ち込むことも多い。その傷を舐めあうように生きるには私はそこまで器用でもない。ここが大きな問題だ。今まで自分の仕事やら個人的なことで悩んだ時も、それとなく人には言っているのだろうが、本心を明かすまでにはいたっていない。だから親友と呼べる人間が少ないのだ。多分すごく偏屈な人間なのだろう。
変なところがシャイ、そして結構頑固。こんな奴の独り言、ウィスキーが私の親友と言っても良いのかもしれない。

今宵もまたしても飲んでしまうのだろう。よそうと思っていても又しても飲んでしまう。これも宿命と言えるのかもしれない。





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