ハノイで鳥を食った
Name: 朝田 光 (2004年3月13日)
Date: 04年3月13日 23時14分30秒
この話はしつこいようだがまた書いてしまう。
サイゴンは未だに「鳥インフルエンザ」のために戒厳令のような状態が続いている。わずかに卵だけは流通を始めたが、鶏肉は加工品も含めて全く見ることができない。サイゴン人でさえ「鶏は食べたいとは思うがまだ怖い。」というのが実態のようだ。
一方、ハノイではどうか。元々この鳥インフルエンザハノイの北方から始まったのだからサイゴンより神経質であって良いはずだ。しかし以前にもレポートしたがハノイ市街中心部で鶏を飼っていたり、市場の裏で隠されて売られていたりと、どうもサイゴンとは対応が違う。現在の時点で鳥インフルエンザは終息されたと言われるがベトナム政府から「終息宣言」はどのプロビンスにも出されていない。もちろんWHOからアナウンスがあるわけでもない。
しかしである。今回、ハノイの市場に行くと入り口付近では「茹でて加工された鶏」が堂々と売られている。ここまではいい。ベトナム政府も茹でるなど加工されたものを販売するのは許可している。しかし市場をどんどん奥に入っていくとなんと「生きた鶏」がケージに中にいる。鶏どころかアヒルまで生きたまま売られているのだ。だれも買わないのかと思って見ていたら、私が見ている30秒ほどの間に鶏が5羽も売られていった。

確かに最近のサイゴンでは麺類に力が無い。チキンスープが使えないので以前のようなさらっとしたスープができないのだ。だから鶏がベトナム料理にどんなに大事かが分かる。この点ハノイは全く変わらない。陰で流通しているに違いないと思うのは考えすぎだろうか。
こんなことがあって事務所で鶏の話となった。自然、鶏が食べたいと言う話になった。その話はそれでおしまいでただの茶のみ話だと思っていた。
昼食の時間になると車を呼んで、おいしいものを食べに行こうとスタッフに言われ、直についていくと、そこはこのベト通で何回か書いている「白鳥屋」であった。店頭にはあるある10羽を超える白鳥がすでに調理されている。日本でさえ絶対にうつらないと言われたカラスでさえ「鳥インフルエンザ」にかかっている。白鳥がこの病気にかかっていないとは言い切れないのだ。ハノイのスタッフは手馴れた感じでパッパと注文をしていく。サイゴンから来たスタッフはちょっと顔色が変わっていて、そのうち一人にいたっては白鳥レストランにもかかわらず外から豚のうどんを注文して一人で食べている。私はハノイスタッフに囲まれて「大丈夫だから、大丈夫だから」の大合唱の中、食べざるを得ない状況となった。確かにNHKで何回も報道していたが「調理されたものは大丈夫」というのは良く分かっている。それでもハノイで鶏を食べる羽目になるとは思わなかった。
久しぶりの鳥系料理はおいしいと感じたが、どうも箸は進まない。「安全だから大丈夫」といくら言われてもどうも腰が引けてしまう。
最後に冗談でサイゴンに鶏を飼って帰ろうかと秘書に言ってみたらサイゴンのタンソニアット空港で「鶏を持っている人は鶏を空港で取り上げられる。」と聞いた。
どうも未だにサイゴンとハノイは違う国な様な気がしたが、そんなもんなのかなあ