嫌になるこの頃
Name: 朝田 光 (2004年2月9日)
Date: 04年2月09日 14時15分45秒
今日もサイゴンはすっきりしない曇り空。サイゴンへ帰ってきてから、期待したほど暑くないのでちょっとがっかり。汗だらだら流す季節が好きな私としてはどうもこのすっきりしない天気は好きになれない。
前回のレポートでも報告したがサイゴンでは鳥インフルエンザが猛威を振るっている。今回はついに豚にもその菌が感染したとの報告もあり、ベトナム人は豚でさえ食べるのをやめ始めている。土曜日ゴルフ場に行ったが有名なフォーギャーが無いのはもちろんのこと、ワンタンメンも豚を使っているということで販売中止となっていた。わずかに牛のうどんはあったが、日本だったら肉は全滅になるところだ。日本食レストランも困っている。カツ丼など関係ないように見えるが、最後に卵でとじる、この卵を使わないので急遽ソースカツ丼にメニューが変っている。こんな状態だから水産物の値段が高騰し始めている。これはこれで困ったものだ。私は大の卵好き。それに命のチキンスープが作れないので毎日何を食べようかと苦労する。こんなやあんなで体重が減ってくれれば良いのだが。
最近余り面白い話が無い。サイゴンへ帰ってきても色々な人の溜息に接するばかりで、どこもかしこも明るい話が無い。ベトナム経済もGDPの成長率は中国並みのようなことを言っているが、実体経済で言えば、前半のSARS問題、後半のこの鳥インフルエンザで個人消費が落ち込んでいるような気がする。街のローカルレストランへ行ってもどうも昔のような活気が無いような気がするのは気のせいか。それでも街中のバイク渋滞を見ていると個人所得が少しずつ上がってきているのは肌で感じる。しかし貧富の差がさらに激しくなって来ているのも事実だ。かたや100ドルをチップ代わりに支払っていくベトナム人に対して、今でも路上生活者は多くいる。これが社会主義的民主主義とすれば怖い気もする。

面白い説を聞いた。ベトナム政府は何よりも日本が好きらしい。この理由は「日本ほどうまくいっている社会主義は無い」というのが彼らの分析らしい。貧富の差も他の先進国に比べて大きいわけでもない。政府に対しても結構肝要なところがある。また強大な官僚主義はまさしく彼らが目指す社会主義に合致する。
そうかもしれない。日本を外から眺めているとどうしても資本主義国家の範疇に入れるのに躊躇する。まだまだ多くの規制。例えば外国人労働者のワーキングビザひとつをとってもこれほど難しい国は無い。外国資本の会社が日本でビジネスを始める時に味わう困難さ。未だに鎖国が続いていると勘違いされている部分も多い。日本に住んでいたときは徐々に規制緩和されていくだろうと思っていたが、実質はどうもそうでもないのが実感だ。フィリピンでの二国間協議においてもフィリピン人メイドの解放やら看護士の派遣が議論されているようだが、出てくるのは言葉の問題と慣習。確かに言葉の問題は大きな問題だが、雇用する側が別に英語でよいと言ってしまえば、それで良いのではないだろうか。私など買物をして欲しいわけではないので、別に日本語が話せなくても構わない気がするのだが。
将来本当にこういう職業が開放されるのなら、メイドはフィリピン人に限る。彼らの器用さは実はベトナム人でもかなわない。ベトナム人はあるところ頑固だが、フィリピン人は良い意味で適当なところがあるので、日本食も見よう見まねで作ってしまう。また職に対してハングリーなところがあるので、しっかりと仕事はする。ただ問題は適当なところはいいのだが、公私の区別がつかないところがあり勝手に国際電話をしてしまったり、人のシャンプーを使ったりと困ることもある。これも嫌な言い方だが「最初のしつけ」が肝心でコミュニケーションをとって、駄目なものは駄目とはっきりいえばそんなことは無くなっていく。
今まで4年以上メイドにかしづかれて生活してきた私だが、この先メイドなしでこれから生きていけるのだろうか。