ホンさんのバイク
Name: 朝田 光 (2001年8月17日)
Date: 01年8月17日 12時45分27秒
再度ベトナムにおけるオートバイについて話を進めたい。
前回は交通道徳の悪さについて述べたが、最近ベトナム政府もやっとそのマナーの悪さに気がついたようで、なんと日本のODAを使用してベトナムの交通マナー向上運動を始めた。実際には朝夕の渋滞時に交差点に警察官を配置、さらに日本で言う黄色のおばさんではないが、信号の下で赤になったら赤旗を出しオートバイと車を止めるための人員を配置している。
まあ、私がこの街に来た当初、ベトナム人が信号は何たるかを理解せず、赤信号は気をつけて渡れば良いくらいの感覚であり、さらに一部の人間は信号が何のためにあるか、また赤信号は何を意味するかも知らない人もいたくらいで、この位の向上運動でも足りないかもしれない。特に夜中のオートバイの暴走は目に余るのだが、これも減少する傾向には無い。
さて、オートバイをベトナム人は「ホンダ」と呼ぶ。日本人がセロテープ、ホッチキスと呼ぶ感覚と似ているかもしれない。彼らは「ヤマハ」であっても、「スズキ」であっても、はたまた「プジョー」であっても、ホンダと呼んでいる。ホンダのブランドは絶対のものであり、競合メーカーも名称については、「ヤマハ」の「ホンダ」でもかまわないようである。まあ、「スズキ」などはかわいそうに、ベトナム人が最も苦手な発音「ザジズゼゾ」が入っているために。必ず「スユキ」となってしまうが…

ホンダにまつわる言葉も多い。ホンダカウボーイ、これはあまり良くない言葉だが、オートバイによるひったくりのことを総称して言う。ホンダガール、これは一部の人間しか使わないがホンダに乗るコールガールの事を言う。ホンダオム、オムとは「抱く」という意味で、ここでは恋人同士が身体をくっつけ合いホンダに乗る様を言うらしい。
これだけブランド力があれば、アジアの定番、コピーものも出来てきておかしくない。そう、ホンダのコピーバイクが一時中国で作られ、大量に安価でベトナムに販売されたことがあった。これに対して当然のごとくホンダからベトナム政府に抗議があり、その後ブランド名が代わったが、そのブランドネームたるや、「HONG DA」ホンさんのバイク、「HANDA」半田?などと紛らわしいこときりが無い。そこでベトナム政府はバイクの生産地を命じさせることでこの一連の騒動は収まった。
今、中国性のバイクは一番安いところでUS800ドルくらいで買えるようだが、未だに品質問題が多く、安い割にはと言われることが多い。それでもこれら安価商売に引きずられるように日本勢のバイクの値段が一時より2割近く下がったことは、この中国製バイクの貢献と言っても良い。
バイクに乗っている女性は、みな一応にサングラス、帽子、マスクそして手には長い二の腕までカバーされる手袋をしている。最初はよほど空気が悪いのかと訝ったが、実は日焼け予防のために行っているのである。こちらの女性は美貌と言うのは肌が白いのが一番と考えている節があり、日本人のどこが美しいかと問うと必ず肌の白さをあげる。前にも書いたことがあるが、海水浴も肌を焼きたくないために、朝4時から6時までが海岸で遊ぶピークとなる。
マレーシアのイスラム女性のように、女性が肌の一部を隠し顔が完全に見えないと、男っていうのは良いほうに想像して、結構かわいいじゃんなんて考えるが、サングラスを取ると…