やっぱりそうなったか
Name: 虎清水権造 (2004年11月22日)
Date: 04年11月22日 17時04分25秒
皆様もご存知の「オレオレ詐欺」。最近は高度化してどんどん複雑な手口になってきているようだ。そんな中、私の老母もしっかり一人住まい。こういう人たちに電話がかかってくるのだろうと思っていたら、その通りになってしまった。
ある平日の朝、老婆の下に電話がかかってきた。私の甥の名前(つまり私の兄の長男)を名乗り「人身事故を起こした」と泣きながら老母に訴える。
ただ残念ながら私の老母は80歳になろうかとしているのに、気丈が歩いているような人。さらに50年間も家庭裁判所の調停委員で働き、こういうときの応対にもそつが全く無い。泣きじゃくっている甥(大学生)に対して「泣いていてもわからない。近くに警察の人がいるんでしょう、代わってもらいなさい。」と「オレオレ詐欺」の向こうを張るリクエスト。
そこでやおら「目黒警察のXXです。」と電話口に出ると老婆は「目黒警察ですね。」と尋ねる。「ハイ」と答えるや否や即効で電話を切り、目黒警察交通課に電話。甥の名前を告げ「人身事故の詳細を聞きたい」と電話。目黒警察も「オレオレ詐欺」で慣れているのか、管内の人身事故を照会し、甥の名前がどこにも表示されないことを確認。
それから老母は私の兄(甥の父親)に連絡を取ろうとした。
ここまでは老母の計算どおり。オレオレ詐欺について何回もテレビなどで見ていたらしく、この状態で息子に電話しても、携帯も何も繋がらないようにしてしまうのが詐欺一味のやり口と聞いていたから、警察にまずは照会をかけたわけだ。ただここから計算が狂った。息子がどこに電話してもいないのだ。いや息子一家全員と連絡が取れない。老母はあせった。もしかしたら本当に人身事故を起こして全員で甥の病院にでも詰めているのではないかと。私の家にも心配のあまり何回も電話がかかってきた。私も知っている限りの連絡方法を試みたが、全く音信不通となっていた。

老母は日頃から血圧が高いので帰って心配したが、結局その日は連絡がつかないうちに終わった。
次の日に兄の勤務先に電話したところ「11月23日まで有給休暇をとっておられます」と言われ、どうも家族で旅行にでも行っているのではないかという結論に達したが、未だに真実はわかっていない。
女房曰く、兄の家族旅行から老婆の名前、全ての情報が漏洩していたのではないかと。
そうだとしたらこの話本当に怖い話で、私でさえどこに旅行するのかが知らない第三者に知られてしまうなんて、とんでもない世の中になったものだ。
しかしどうやって調べたのだろうか?老母の電話番号と兄一家を結ぶ情報源というのは、多分大学等に出している緊急連絡シートからだろう。しかしその上に兄一家が旅行をするというのを知ることができるのは、兄一家の周辺にいる友人の類でなければならない。何しろ弟でさえ旅行に行っていることを知らないのだから。
こんなミステリー小説まがいのことを考えていたら、どうもすべての人を疑う目つきで見てしまった。会社の同僚しかり、上司しかり、私の緊急カードには家族欄と老母の電話番号がしっかりと載っている。私の会社の人事が情報を漏洩したら、これまた一発でそういう人たちの餌食とされてしまうのだ。
これから自宅の電話番号でさえ気をつけないとどこでどうなるのか本当にわからない世の中になってきた。
くわばらくわばら