そぼ降る雨
Name: 虎清水権造 (2004年10月20日)
Date: 04年10月20日 09時34分27秒
この間東京は秋晴れのようなことを言っていたら、またしても台風来襲。どうも今年は台風の当たり年で、記録的な上陸数とのこと。今週は娘が体育祭なのだが、流石学校も心得ていて最初から都内の大きな体育館を借りていた。これで延期も無いだろうと思っていたが台風直撃になるとどうなることやら。本当に今年はリスクマネージメントの上を行く天変地異である。
台風はフィリピン沿岸でよく発生する。かつてこのコラムでもフィリピンで台風の中ゴルフをやったなど書いたことがある。このフィリピンの台風、ジェット気流やら何やらのせいでマレーシアに来ることは無い。そういう意味でマレーシアは地震もないし台風もないし、天候的には本当に平和な国である。まああるとすれば一時騒がれたヘイズ。インドネシアの焼畑農業から来る煙で、一番ひどいときは視界が3m以下に落ちたこともあった。喘息持ちの子供はかわいそうにこのおかげで発作は出てしまうし、小学生はマスクとゴーグルをつけて学校に行っていた。洗濯物も外に干せないし、家の中で干してもいつまでもざらざらした感触が抜けなくて、下着を着けるのが気持ち悪かったのを覚えている。
大体マレーシアの水道水はにごり水が基本で、洗濯するのにも必ず浄水器を使って洗濯した。それでも白いワイシャツは2〜3回洗うと黄ばんできて、着られなくなってしまう。そのうちカラーシャツしか着なくなってしまった。

私がマレーシアにいた当時はマンション建設ブームで、多くのマンションが建設されていた。マレーシアは地震が無いためか、素人の私の目にもラフな作り方をしていた。レンガをただ積み重ねて高層マンションを作っていく。土台だのマンションを支える鉄柱だの何にも気にしないでただ積み上げていくのだ。こんな作り方をしているから問題も多く起きる。神渡り現象というのがある。ある日突然リビングの床がバリバリと怖い音を出しながら裂けていくのだ。その痕跡はまさに誰かが鎌でリビングの床を無理やりこじ開けたよう。これは土台のコンクリートが乾かないうちに床を張るので、コンクリートの水分が無くなって乾いてくると土台がたわむ。左右に引っ張られてついにはリビングなど部屋の真ん中が裂けてしまうのだ。
ある日東京ガスのマレーシア事務所が実験的にマレーシアのマンションのひとつに配管工事をしてガスを流してみる実験をした。マレーシア人に十分注意を言い聞かせ配管工事を行ったにもかかわらず、ガス管に注入したガスの90%以上がどこかに消えてしまった。つまりガス漏れをしてしまったのだ。これだからマレーシアは怖くて都市ガスが引かれていない。全ての高層マンションでもプロパンガスが使われている。一方良いこともある。マレーシアであまりガス中毒と言うのは聞かない。ガス爆発はたまに聞くが、ガス中毒はそれほどポピュラーではない。なぜか、どんなに高級マンションでも密閉性は無い。つまりそこらじゅう隙間風が吹いていると言っても過言ではない。だからガスが充満しても隙間から流れてしまうのだ。
マレーシアは一年中夏だから隙間風が吹いても誰も文句は言わないし、むしろ涼しいと喜ぶ方だから問題は無い。いや問題は無いというのは言いすぎだ。高層マンションの15回以上でも隙間から風に乗って赤い砂が入り込む。だから掃除しても掃除してもいつもリビングにはうっすらと赤い砂に覆われていた。
もちろん隙間が多いからありの大群など日常茶飯事でもあった。
これもアジア。