秋が来る
Name: 虎清水権造 (2004年9月1日)
Date: 04年9月1日 17時16分44秒
30度以上あった毎日が突然台風の影響かもしれないが、一日中雨となり長袖を着ても寒い日となった。アジアに7年間もいるとどうもこんな風に季節が変わるという感覚が無く、体の方は徐々に涼しくなるのだろうと勝手に決めているから困ってしまう。
さすがにベトナムで暮らした私にとっても日本特有の暑さには答えたのか、最近疲労感が強い。夏ばてかもしれないし、単身赴任の緊張感から抜け出した安堵で体が休息を求めているのか、どうもしゃきっとしない。
こんな中、事業スタートのためにとマレーシアで購入したゴルフ会員権をJunさんにお願いして売却しようとしたが、300万円で購入したにもかかわらず、Junさん曰く「50万円で売れたら上々」と言われがっかりしてしまった。日本のゴルフ会員権のバブル崩壊は良く知っていたが、マレーシアのこの落ち方には本当に落胆した。まあ仕方がない。
オリンピックのせいかもしれないが、最近の日本は少しずつ元気を取り戻しているような気がする。この間見たテレビでも「不況の象徴」のように言われ続けた北海道でさえ「復調の兆しが出てきた」とのこと。なにしろ香港、韓国、中国など結構お金持ちの人たちが日本のどこへ行きたいかで、1位を獲得したのが北海道なのだ。もちろんディズニーランドなどもトップ5には入っていたが、日本へ観光にこられるお金持ちはやはりそれ相応に年齢が高く、自然回帰に走るのだろうと思った。これをアジアで当てはめると、確かにシンガポールあたりは観光としては上位に入るのだろうが、本当に東南アジアを知っている人はマレーシアのコタキナバルへジャングルを見に行ったり、秘境と呼ばれるミャンマーやらラオスやらに行ったりと、自然と触れ合うと言うのが大きなコンセプトになるのであろう。あの自然環境はディズニーランドで機械仕掛けではどうしても表現できないものの一つであろう。

ディズニーランドの人気アトラクションに「ジャングルクルーズ」があるが、これこそベトナムやカンボジア、ラオスで味わうメコン川クルーズには叶わない。計算された驚きよりも、不意をつかれた小魚のジャンプのほうがやはり新鮮な驚きと感動がある。
以前ベトナム通信でメコン川で魚を釣ったことを書いた。あの時は針が大きすぎて魚が全くかからなかったが、川辺に生い茂る自然の葦や草が文明社会をきれいに切り取って、地球そのものとの1対1の会話が成立するような気がする。人工的な音が全くしない、川のせせらぎと虫やら鳥やらの鳴き声、その間、小魚がこちらを馬鹿にしたようにジャンプを繰り返す。「心の洗濯」と言うよりPCでいうイニシャライズに近い感覚かもしれない。
東京に帰ってきて、以外にも緑が多いと感じた。しかも熱帯林ではなく、広葉樹やら針葉樹やら色々な樹木が街に植わっている。路肩に屋台が並ぶことも無い。排水溝がごみで詰まっていることも無い。また異臭がなんとなく漂うことも無い。他の国から来た人から言わせると「クリーンな街」と言うのは当たっているだろう。さらにルールを守ることにかけては東洋1。東南アジアのどの国が電車の中で携帯電話を使うなというアナウンスを真摯に聞くだろうか。
それでもこんなに自然があるのに、どうしてみんなそんなにせかせかと歩くのだろうか。のんびり行こうよ。