なんとなく
Name: 虎清水権造 (2005年9月30日)
Date: 05年9月30日 16時05分56秒
東京はすっかり秋めいてきてしまった。朝晩の寒さもそうだが、昼間もすっかり湿度が低くなって日陰のひんやり加減が違う。風のにおいが違うと言ったほうが良いのかもしれない。そんなおり久しぶりに休みを取って軽井沢に行ってきた。東京から車でゆっくり3時間。高速道路でゆらゆらとドライブがてら行って来た。
3連休の後でもう少しすいていると思ったが、かのプリンスホテル敷地内にある巨大ショッピングアウトレットモールも旧軽銀座も人であふれていた。やはり世の中には暇と金がある人が多い。
そんな中「なんとなく」軽井沢に行ってしまった私はアウトレットの膨大な商品郡に囲まれはしたが購買意欲があるわけもなく、呆然とモール内をただうろうろするだけに終わった。どうも落ち着いてショッピングするという習慣は持てない。気障な事を言えば安いから買うのではなくやはり気に入って買うというのが私の昔から染み付いた習慣なのかもしれない。
そうやって歩き回っていたら結構汗をかいてしまった。軽井沢はかなり涼しいのだろうとジャンパーまで持参して秋の信濃路を楽しもうとしたのが間違いであった。また台風一過のすばらしい天気も温度を上げる要因にもなった。

こうやって軽井沢にやってくると、やれ東洋の軽井沢と言われるマレーシアのゲンティンハイランドやらベトナムのダラットやらが軽井沢とは完全に違うことが分かる。やはり軽井沢はなんと言っても日本的だ。ゲンティンハイランドのように巨大ホテルを中心に別荘が並んで入るが、ショッピングモールもあり、旧軽銀座のように商店街があると言うものではない。ベトナムのダラットにいたってはただの田舎町。確かに町の中央にはすばらしいホテルがあるがそれ以外は何にもない。別荘があるとは聞いたがそれらしい町並みもない。そういう意味でもやはり軽井沢は日本的ではあるが歴史の重みとそこはかとなく上品さを感じさせる町というイメージがある。
まあそれは日本とアジアとの最大の差なのかもしれないが、東京に帰ってふと思った。ベトナムにしろマレーシアにしろ彼らにはっきりとした四季がない。木々が紅葉することも知らない。両国とも雪が積もる山を持っていない。したがって国民の大部分が雪を見たことがない。マレーシアにおいてもベトナムでもまたフィリピンでも彼らが一番見たいものは実は「雪」なのである。
かつて東京に雪が降って20cm以上の積雪を観測したというニュースが流れた。アジアの人たちはまったく雪という文化を知らないので。「寒い」「冷たい」という感覚がなく、世の中がただただ白く光るとしか思っていない。また雪が徐々に黒く汚くなることも理解しない。ただただメルヘンチックな世界を夢見るので説明が難しい。
どう説明しても「雪合戦」は当たっても痛くないボールの投げあいであり、滑って転ぶことはあるが基本的にマシュマロみたいな雪なのである。
だからいつも夢見て行きたい「お祭り」は当然「札幌 雪祭り」となる。
彼らの夢を壊すわけではないのだが、こんな状況で彼らの希望をかなえさすわけには行かない。かつてベトナム人を極寒の韓国へ行かせたことがある。それでも彼らはちょっと厚手のジャンパーとその下には「半そで」のポロシャツを着ただけであった。
洋服代もかかる説明にも時間がかかる。だから札幌 雪祭りなんてとんでもないと思っていた。